「野球の写真はこう撮る!」代表的なカメラ設定

私は普段、以下の様な設定で撮影していることが多いです。ご参考までに解説をさせていただきます。キャノンのカメラを使っているので、キャノンの名称をベースに書かせていただきます。

  • シャッタースピード

左上から、「1/1250」と記載があるのはシャッタースピードです。ちょうどその下の「TV」はシャッタースピード優先で撮影することを意味しており、常に1,250分の1秒で撮影するという設定です。天候により前後させますが、晴れている日は、「1,600分の1」で撮影することも多く、曇りや雨になると「1,000分の1」で撮影することになります。

  • ISO

なぜかというと、右上の「ISO AUTO」と関連します。「ISO AUTO」とは、シャッタースピードに合わせてカメラが自動で感度(光を捉える能力)を調整してくれます。とても便利なのですが、曇りや雨でグランドに光が十分でない場合は、どんどん感度が上がっていってしまいます。(カメラが頑張って無理をしている状態です。)カメラの能力によって、ISOが4,000や5,000までいってしうと、撮影した写真がざらついてしまうので、ISOがどんどん上がっていってしまう天候の場合は、シャッタースピードを「1,000分の1」などに落として、カメラに無理をさせないように調整します。

  • 露出

「ISO AUTO」の下にある「-3」から「+3」の記載がある横に長い物差しの様な表示は、「露出」です。好みによりますが、私は3分の2オーバーという少し明るめの設定で撮影をしております。野球をする子供たちを明るい雰囲気で撮影したいためです。ただし、天候が悪い場合は、少し明るめにするという設定がカメラに無理をさせることもあるので、ISOの値を確認しながら、カメラに無理をさせないようにしています。

  • ピクチャースタイル

「TV」の下にある花びらみたいな図とAが書かれているのは、「ピクチャースタイル」と呼ばれるものです。どんな写真に撮りたいかによって、Aはオートで自動でカメラが判定してくれるのでとても楽です。但し、自分のお子さまの笑顔をアップで撮りたければ、P(ポートレート)、グランドの芝生の緑が美しければL(風景)で撮影すると思いがけない写真が撮影できます。春から夏にかけての試合の撮影は、L(風景)がオススメです。

  • ホワイトバランス

「AWB」とあるのは、ホワイトバランスの設定です。野球を撮る場合はAWB(ホワイトバランスはオート)で良いのかと思います。

  • オートライティングオプティマイザ

「AWB」の右にある人と棒グラフの様な図があるのは、「オートライティングオプティマイザ」という機能です。これは、天気の良い日の撮影時に、例えばバッターの顔がヘルメットのツバの影になって真っ黒になってしまうのを補正してくれます。「強め」に設定していて良いと思います。(曇りや雨の日は、「標準」に戻します。)

  • AI SERVO

「AI SERVO」はマストの設定です。打ったバッターが1塁に向かって走る姿を撮影する場合、「AI SERVO」にしているとずっとカメラがピントを合わせて追い続けてくれます。せっかくのシーンなのに「ピントが外れてしまった・・・」ということが大幅になくなります。ぜひ、「AI SERVO」で撮影をしてみてください。

  • 測光モード

「AI SERVO」の隣の目の様なマークは、測光モードです。評価測光を選択すると良いでしょう。

  • ドライブモード

最後にその右の四角のマークですが、「ドライブモード」です。四角のマークは1枚撮影を意味しています。「連写じゃないの?」と聞かれることが多いですが、私は1枚撮影で撮影しています。理由は、カメラの消耗を防ぐためです。カメラも万能ではなく、1台のカメラでシャッターを切れる上限がある様です。メーカーのHPにはカメラごとにテスト環境で何万枚シャッターが正常に切れたかを謳っていたりします。案外、キャノン7D markⅡで20万回と書かれています。もし連写で1日に1,000枚撮影したとすると200回撮影すると寿命が来てしまいます。それは、ちょっと悲しすぎるので、一枚一枚、ここぞ!というタイミングで撮影するようにしています。

ここでは、カメラ設定の概略を記載しましたが、それぞれについては、折を見て詳しく記載したいと思います。

ご参考までにキヤノンのカメラのマニュアルのURLを記載しておきます。

https://cweb.canon.jp/manual/eosd/index.html